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自費出版でもメディアに取り上げられる?プレスリリースの書き方と送り方

「新聞や雑誌で、私の本が紹介されたらいいなぁ」
メディア掲載は、本の売上を爆発させる起爆剤になります。
でも、どうやってメディアの人に知ってもらえばいいのでしょうか?

コネがないと無理?
いいえ、そんなことはありません。
メディアに向けて「こんな本が出ましたよ!」と公式にお知らせする手紙、それが「プレスリリース」です。
企業だけでなく、個人の自費出版でもプレスリリースを送ることは可能です。
ここでは、記者の目に留まり、記事にしたくなるプレスリリースの書き方と送り方をご紹介します。

目次

プレスリリースとは

まずは、プレスリリースの基本的な役割を理解しましょう。

メディア(新聞、雑誌、TV、Web)に向けた公式発表

新商品の発売や新サービスの開始など、企業や団体がメディアに対して発信する公式情報のことを指します。
出版の場合、「新刊の発売」がニュースになります。

記事として取り上げてもらうための資料

記者は常にネタを探しています。
プレスリリースは、彼らにとっての「ネタの提案書」です。
面白そうだと判断されれば、記事として紹介されたり、取材の申し込みが来たりします。

広告とは違い、掲載費は無料(取材される場合)

広告はお金を払ってスペースを買いますが、記事(パブリシティ)は、メディア側が「価値がある」と判断して載せるものなので、掲載費は無料です。
これが最大のメリットです。

社会的な信頼性を高めるツール

第三者であるメディアが客観的に紹介してくれるため、広告よりも読者からの信頼性が高くなります。

効果的なプレスリリースの書き方

記者の元には毎日大量のリリースが届きます。
その中で目に留まるにはコツがあります。

タイトルでニュース性を伝える(「日本初」「地域限定」など)

タイトルが命です。
単に「本が出ました」では弱いです。
「日本初の〇〇本」「〇〇地域限定の歴史秘話」「現役女子高生が書いた〜」など、ニュース性(新規性、独自性、社会性)を一目で伝えます。

結論を最初に書く(リード文の重要性)

最初の数行(リード文)で、5W1H(誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どうした)を簡潔にまとめます。
記者は忙しいので、最後まで読んでくれません。

具体的な数字やデータを入れる

「大人気」よりも「累計〇万部突破」、「たくさんの人」よりも「〇〇人のモニターが絶賛」など、客観的な数字を入れると説得力が増します。

著者のストーリーや想いを盛り込む

なぜこの本を書いたのか、どんな苦労があったのか。
人間味のあるストーリーは、記者の共感を呼びます。

プレスリリースの配信方法

書いたリリースをどうやって届けるか。

プレスリリース配信サービスの利用(PR TIMESなど)

「PR TIMES」や「@Press」などの配信サービスを利用すると、提携している多数のメディアに一斉にリリースを送ることができます。
有料ですが、手間が省け、Webメディアへの転載も期待できます。

メディアリストを作って直接送付(郵送、メール、FAX)

自分の本と相性が良さそうなメディア(専門誌、地元紙など)をリストアップし、担当部署宛に送ります。
郵送の場合は、本(献本)と一緒にリリースを同封すると丁寧です。
FAXも意外と有効です。

記者クラブへの投げ込み

各都道府県の県庁や市役所には「記者クラブ」があります。
ここに資料を持ち込む(投げ込み)ことで、加盟している新聞社やテレビ局に情報を届けることができます。
地域ネタに強い方法です。

献本と一緒に送る

書籍そのものを送る「献本」の際、必ずプレスリリースを添えましょう。
本だけ送られても、記者は読む時間がありません。
リリースを見て「面白そう」と思えば、本を開いてくれます。

取材依頼が来た時の対応

もし連絡が来たら、チャンスを逃さないように。

迅速な返信と日程調整

メディアはスピード勝負です。
取材依頼には即レスしましょう。
もたもたしていると、他のネタに差し替えられてしまいます。

想定問答集の準備

どんなことを聞かれても答えられるよう、想定問答集(Q&A)を作っておきます。
特に「なぜ今、この本なのか」「一番伝えたいことは何か」は必ず聞かれます。

写真素材の提供

表紙画像や著者の顔写真など、高解像度のデータを用意しておき、すぐに提供できるようにします。

掲載後の御礼と拡散

記事が掲載されたら、担当記者にお礼を伝え、自分のSNSやブログでも紹介(拡散)しましょう。
良好な関係を築いておけば、次の本の時にも取り上げてもらえるかもしれません。

まとめ

プレスリリースは、メディアへのラブレターです。
「私の本を宣伝して!」というエゴではなく、「あなたのメディアの読者に、こんな面白い情報がありますよ」というGIVEの精神で書くこと。
それが、記者の心を動かし、その先にいる多くの読者へとつながる鍵となります。
ダメ元で構いません。
あなたの熱い想いを、社会に向けて発信してみましょう。自費出版からベストセラーは生まれる?ヒット作の条件と著者の心構え もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

初めて出版する個人著者さんに、Wordや一太郎を使ったかんたん・低コストな本づくりの手順をお伝えしています。
とくに、在庫リスクやムダな廃棄をなくし、環境にも経営にも優しいPOD出版という新しい形を広めることが今のテーマです。
返本率が過去最高と言われる出版業界の中で、「無理なく続けられる出版スタイル」を一緒に考えていきましょう。

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