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自費出版にISBNとJANコードは必要?違いと取得費用を徹底解説

「ISBN」という言葉を聞いたことがありますか?
本の裏表紙や奥付に書かれている、「ISBN978-4-…」から始まる13桁の数字のことです。
これは、世界中の本を識別するための「マイナンバー」のようなもの。
しかし、よく見ると本の裏には「2段のバーコード」も印刷されていますよね。
実は、「ISBN」と「裏表紙の2段バーコード(JANコード)」は別物です。
ここを混同していると、思わぬ出費やトラブルに繋がることがあります。
ここでは、ISBNとJANコードの違い、個人で取得する場合のコスト、そして賢く出版するための方法について解説します。

目次

ISBNとJANコードの違い

まず、この2つの違いを明確にしましょう。

ISBN(国際標準図書番号):本そのもののID

「978」から始まる13桁の数字です。
世界共通で「どの出版社の、どの本か」を特定するための番号です。
Amazonなどのネット書店や図書館のデータベースは、このISBNで管理されています。

JANコード(2段バーコード):レジを通すためのバーコード

書籍の裏表紙に印刷されている、上下2段のバーコードです。

  • 上段:ISBNコード(978〜)
  • 下段:分類コード(Cコード)と価格(192〜)

これは、書店のPOSレジを通すためのものです。
つまり、「ISBNを取得した」からといって、自動的に「2段バーコード(JANコード)」が付いてくるわけではありません。

個人でJANコードを取得するのはコスト的に厳しい

ここが重要なポイントです。
個人でもISBNを取得することは可能ですが、JANコード(2段バーコード)を利用するには、ISBNとは別に費用がかかります。

JANコード利用には「3年ごとの更新料」がかかる

ISBNの取得費(1コード約1万円〜)とは別に、JANコード(書籍JANコード)を利用するためには、管理センターへの登録申請が必要です。
これには3年間で1万円以上の利用料がかかり、しかも3年ごとに更新料を払い続けなければなりません。
「一生に一冊だけ本を出したい」という個人にとって、3年ごとに更新料を払い続けるのは、コスト的に非常に厳しいのが現実です。

ISBN・JANコードが必要なケース、不要なケース

必要なケース

不要なケース

  • 私家版(身内だけに配る):管理する必要がないので不要です。
  • 手売り(文学フリマなど):レジを通さないので不要です。
  • 電子書籍(Kindle):Amazon独自のASINコードが付くため不要です。

賢くISBNとJANコードを取得する方法

個人で手続きするとコストがかかるJANコードですが、出版サービスをうまく使えば、安価に利用できます。

MyISBNなら両方付いてくる

MyISBNなどのPOD(プリント・オン・デマンド)出版サービスを利用すると、サービス側が持っているISBNとJANコードが自動的に付与されます。
普通に出版するだけで、裏表紙にきれいな2段バーコードが印刷された本が出来上がります。
MyISBNの場合、出版費用(4,980円)の中にこれらの利用権も含まれているため、個人で申請するよりも圧倒的に安く、更新料を気にする必要もありません。

まとめ

  • ISBNは本のIDJANコードはレジ用のバーコード
  • ISBNがあっても、JANコードがなければ書店では売れない。
  • 個人でJANコードを持つと、3年ごとの更新料がかかる。
  • MyISBNなどのサービスを使えば、面倒な手続きなしで両方手に入る。

「とりあえずISBNを取っておこう」と安易に申請する前に、自分の出版目的とコストを照らし合わせて、最適な方法を選んでください。
流通を考えるなら、出版サービスの活用が最も賢い選択肢と言えるでしょう。

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この記事を書いた人

初めて出版する個人著者さんに、Wordや一太郎を使ったかんたん・低コストな本づくりの手順をお伝えしています。
とくに、在庫リスクやムダな廃棄をなくし、環境にも経営にも優しいPOD出版という新しい形を広めることが今のテーマです。
返本率が過去最高と言われる出版業界の中で、「無理なく続けられる出版スタイル」を一緒に考えていきましょう。

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