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自費出版と商業出版の違いとは?費用・決定権・流通を徹底比較

「本を出したい」と思ったとき、最初にぶつかる壁が「自費出版」と「商業出版」の違いではないでしょうか。
なんとなく「商業出版の方がすごい」「自費出版はお金がかかる」というイメージはあるかもしれません。
でも、具体的に何がどう違うのか、その仕組みまで理解している人は意外と少ないものです。
この2つは、同じ「本を出す」という行為でも、その目的やプロセスは全くの別物です。
テニスとバドミントンくらい違います。
ここでは、その違いをクリアにして、あなたがどちらのコートに立つべきかを一緒に考えていきましょう。

目次

費用の負担者の違い

一番わかりやすい違いは、「誰がお金を出すか」です。

商業出版:出版社が全額負担(著者の負担はゼロ)

商業出版は、出版社が著者に「投資」をするビジネスです。
制作費、印刷費、流通費、宣伝費など、数百万円かかるコストはすべて出版社が持ちます。
著者は1円も払う必要がありません。それどころか、原稿料や印税を受け取ることができます。
その代わり、出版社は「売れる」と判断した本しか出しません。

自費出版:著者が全額負担(出版社は制作代行)

自費出版は、著者が出版社に「制作を依頼する」サービスです。
費用はすべて著者が負担します。
その代わり、出版社は著者の「お客様」として要望を聞き、本作りをサポートしてくれます。

協力出版:著者と出版社で分担(トラブルになりやすいので注意)

この中間に位置するのが「協力出版」や「共同出版」と呼ばれるものです。
「費用を折半しましょう」という甘い言葉で誘われますが、実態は自費出版と変わらない(あるいはそれ以上に高額な)ケースが多く、トラブルの温床になりやすいため注意が必要です。共同出版(協力出版)とは?甘い言葉に隠されたリスクと正しい活用法 を必ず読んでください。

決定権の所在の違い

お金を出す人が、決定権を持ちます。
これはビジネスの鉄則であり、出版でも同じです。

商業出版:出版社に決定権がある

リスクを負っているのは出版社なので、最終的な決定権は出版社にあります。
「このタイトルの方が売れる」「この章はカットして」「表紙はこれで行く」と言われれば、著者は従わざるを得ない場面も出てきます。
自分の書きたいことよりも、読者が読みたい(=売れる)ことが優先されます。

自費出版:著者に決定権がある

スポンサーはあなた自身です。だから、あなたが社長であり、総監督です。
「タイトルはこれにしたい」「表紙は孫の描いた絵にしたい」「内容は一文字も変えたくない」。
すべてのワガママが通ります。
誰にも邪魔されず、自分の理想を100%形にできるのが最大の魅力です。自分史・自叙伝を自費出版する!人生の棚卸しからリーダーの「生きた証」まで を残すのにも最適です。

流通と販売力の違い

作った本がどうやって読者の元へ届くか、という点でも大きな差があります。

商業出版:全国の書店に並ぶ、大規模な宣伝が行われる

出版社は売らなければ赤字になるので、必死で売ります。
取次会社を通じて全国の書店に配本し、新聞広告を出し、書店の目立つ場所に平積みしてもらえるよう営業をかけます。
この圧倒的な販売力は、個人では太刀打ちできません。

自費出版:書店流通は限定的、宣伝は著者の努力次第

自費出版でも書店流通は可能ですが、基本的には「注文があれば出荷する」というスタイルが主です。
書店の棚に並ぶことは稀ですし、並んでもすぐに返本されてしまうことが多いです。
宣伝も、著者が自分でSNSやブログを使って地道に行う必要があります。

Amazonなどのネット書店では対等に戦える場合も

ただし、ネット書店(Amazonなど)の世界では、商業出版も自費出版も同じ「1つの商品ページ」として並びます。
検索でヒットすれば、大手出版社の本と対等に比較され、買ってもらえるチャンスがあります。

目的の違い

結局のところ、どちらが良い悪いではなく、「何のために出すか」という目的の違いに行き着きます。

商業出版:利益を出すこと、多くの読者に届けること

出版社にとってはビジネスであり、著者にとっては「作家」としてのキャリアを築く場です。
社会的な影響力を持ちたい、ベストセラー作家になりたいなら、狭き門ですが商業出版を目指すべきです。

自費出版:自己表現、記録、ブランディング、特定の読者へ届けること

自分の想いを形に残したい、ビジネスの名刺代わりにしたい、家族や友人に配りたい。
そういった個人的な目的や、ニッチなターゲットに向けた発信なら、自費出版が最適です。

まとめ

商業出版は「他人のための本(売れる本)」を作る場所。
自費出版は「自分のための本(作りたい本)」を作る場所。
極端に言えば、そういうことです。
あなたは今、どちらの本を作りたいですか?
その答えが、どちらを選ぶべきかを教えてくれるはずです。

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この記事を書いた人

初めて出版する個人著者さんに、Wordや一太郎を使ったかんたん・低コストな本づくりの手順をお伝えしています。
とくに、在庫リスクやムダな廃棄をなくし、環境にも経営にも優しいPOD出版という新しい形を広めることが今のテーマです。
返本率が過去最高と言われる出版業界の中で、「無理なく続けられる出版スタイル」を一緒に考えていきましょう。

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