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句集を自費出版する!俳句人生の節目に残す一冊

四季折々の風物を、五・七・五の十七音で切り取る俳句。
句会で研鑽を積み、歳時記を片手に吟行に出かける日々。
そんな俳句人生の節目に、「自分の句集を持ちたい」と願うのは自然なことです。
句集は、あなたの生きた証であり、同じ道を歩む仲間との絆の証でもあります。
ここでは、句集作りの楽しみと、知っておきたい制作のポイントをご紹介します。

目次

句集を自費出版する楽しみ

句集を作ることは、俳句修行の総仕上げとも言えます。

俳句人生の節目としての一冊

還暦、古希、喜寿などの記念に。あるいは俳句を始めて10年、20年という節目に。
これまでの歩みを一冊にまとめることで、自分の俳句観を再確認し、次へのステップへと進む力が湧いてきます。

句会仲間との交流ツール

完成した句集を句会仲間に配れば、互いの作品世界をより深く理解し合えます。
「あの時の吟行の句だね」と話が弾み、交流がさらに深まるでしょう。

句集の種類とスタイル

句集には、いくつかの種類があります。

個人句集(第一句集、第二句集…)

一人の作者の作品をまとめたもの。
生涯で何度も出版する人もいれば、渾身の一冊を作る人もいます。

合同句集(結社やサークルで作る)

結社や句会のメンバーで共同で出す句集です。
一人当たりの費用負担が軽く、仲間との連帯感も生まれます。

追悼句集(故人の作品をまとめる)

亡くなった方の遺句を、家族や友人が編纂して出版するものです。
故人を偲ぶ、何よりの供養になります。

写真や画とのコラボレーション(俳画集)

俳句だけでなく、自筆の俳画や写真を添えた「俳画集」や「写真俳句集」も人気です。
視覚的な楽しみが加わり、より広い層に楽しんでもらえます。

句集制作のポイント

十七音という短い詩型だからこそ、細部へのこだわりが光ります。

選句(自選か他選か)

膨大な句の中から、掲載する句を選び抜く「選句」は最も重要な作業です。
自分で選ぶ「自選」も良いですが、師匠や信頼できる仲間に選んでもらう「他選」だと、客観的な評価が得られ、独りよがりになりません。

季語や季題による配列

基本的には、春・夏・秋・冬・新年という季節順に並べます。
歳時記の順序に従うのが一般的ですが、あえて年代順にする場合もあります。

表記の統一(旧仮名遣いなど)

「てにをは」や送り仮名、旧仮名遣いなど、表記のルールを統一しましょう。
ここが揺れていると、読者は違和感を覚えてしまいます。

縦書きの美しさを活かすレイアウト

俳句は縦書きでこそ映えます。
一行にするか、二行に分けるか。
余白をどう取るか。
文字の配置そのものが、句の景色を広げる役割を果たします。

句集の費用と出版方法

予算に合わせて、最適な方法を選びましょう。

本格的なハードカバーから手軽なソフトカバーまで

保存性を重視するなら、布張りのハードカバーに函(はこ)がついた豪華な仕様が理想です。
一方、もっと気軽に読んでほしいなら、ソフトカバーで親しみやすいデザインにするのも素敵です。
MyCoverなどでプロに表紙を頼めば、ソフトカバーでも見劣りしません。ハードカバー(上製本)で自費出版!一生モノの本を作る魅力 も参考にしてください。

自費出版専門社の利用

句集制作の実績が豊富な出版社に依頼すれば、編集から校正、装丁までプロがサポートしてくれます。
費用はかかりますが、安心感とクオリティは保証されます。

印刷会社への直接発注

編集やデータ作成ができるなら、印刷会社に直接発注すれば費用を抑えられます。

電子書籍での句集出版

最近は、電子書籍で句集を出す人も増えています。
パブー(Puboo)などを使えば、無料で出版でき、海外の人にも読んでもらえる可能性があります。電子書籍(Kindle)で自費出版する方法!仕組み・印税・成功のコツを完全解説 をご覧ください。

POD(プリント・オン・デマンド)を使った句集出版

PODは、最近の技術のため知名度は低いですが、注文を受けるたびに1冊ずつ印刷することができるので、在庫を気にせず、安心して出版することができます。
出版費用も安価であることが多く、MyISBNなどのPODサービスなら、4,980円だけで出版ができます。

まとめ

句集を作る過程は、自分の心と向き合う静かな時間です。
一句一句を推敲し、並べ替え、余白を整える。
それはまるで、枯山水の庭を作るような、精神的な作業かもしれません。
あなたの心に映った景色を、言葉という石で組み上げ、一冊の本という庭に残してください。
それはきっと、誰かの心を癒やす場所になるはずです。

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この記事を書いた人

初めて出版する個人著者さんに、Wordや一太郎を使ったかんたん・低コストな本づくりの手順をお伝えしています。
とくに、在庫リスクやムダな廃棄をなくし、環境にも経営にも優しいPOD出版という新しい形を広めることが今のテーマです。
返本率が過去最高と言われる出版業界の中で、「無理なく続けられる出版スタイル」を一緒に考えていきましょう。

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