「出版」というと、何百冊、何千冊と印刷して、書店に並べる…という大掛かりなものをイメージしていませんか?
でも、もっと個人的な、「世界にたった1冊だけの本」を作りたい時だってありますよね。
自分のための日記帳、子供への絵本、恋人へのプレゼント。
今は、そんなささやかな願いを叶えてくれるサービスがたくさんあるんです。
1冊から始める、一番身近な出版の形をご紹介します。
1冊から少部数(小ロット)で作るメリット
「出版」というと、何百冊も在庫を抱えるイメージがあるかもしれませんが、今は違います。
1冊から、あるいは数十冊という少部数(小ロット)で、身軽に出版を楽しむことができます。
1. 初期費用が圧倒的に安いオンデマンド印刷
従来の印刷(オフセット印刷)では版代がかかるため、少部数だと割高でした。
しかし、デジタルデータを直接出力するオンデマンド印刷なら、版代がかかりません。
そのため、数千円〜数万円という低価格で本を作ることができます。プリント・オン・デマンド出版(POD出版)とは?在庫リスクなしで紙の本を出す仕組みとサービス比較 も参考にしてください。
2. 在庫リスクがない
必要な数だけ作ればいいので、売れ残った本が部屋を占領することはありません。
ムゲンブックス のようなPOD(プリント・オン・デマンド)サービスなら、注文が入ってから印刷するため、在庫を持つ必要すらありません。
3. 修正や改訂が容易
大量に印刷してしまうと修正が大変ですが、少部数なら次の増刷でデータを差し替えるだけで済みます。
内容を少しずつブラッシュアップしながら、版を重ねていくことができるのです。
1冊から作れる自費出版サービス
用途や予算に合わせて、いくつかのサービスを使い分けることができます。
しまうま出版:フォトブック形式で1冊数百円から
写真集やイラスト集を作りたいなら、「しまうま出版」などのフォトブックサービスが便利です。
文庫サイズなら1冊数百円からという驚きの安さで作れます。
MyISBN:Amazonや楽天ブックスで1冊から購入可能
MyISBN は、4,980円(税別)で出版できるサービスですが、最大の特徴はAmazonや楽天ブックスで販売・購入ができる点です。
自分用に1冊だけ欲しい場合でも、Amazonや楽天ブックスで通常の商品と同じように注文すれば、数日で手元に届きます。
コンビニプリント(コピー本):最も手軽な方法
もっと手軽に、今すぐ作りたいなら、コンビニのマルチコピー機を使う手もあります。
「小冊子印刷」機能を使えば、自動的に面付けして印刷してくれます。
ZINE(ジン)やフリーペーパーとして、そのラフさを楽しむのもありです。
1冊・少部数出版の活用シーン
誰かのためではなく、自分のため、あるいは大切な誰かのために。
商業出版にはない自由な楽しみ方があります。
自分だけの記念品・プレゼント
日記・作品集:書き溜めたブログや俳句を本にして、本棚に並べる。
プレゼント:子供の成長記録や、親への自分史を贈る。「世界に一つだけの本」は最高の贈り物です。自分史・自叙伝を自費出版する!人生の棚卸しからリーダーの「生きた証」まで もあわせてご覧ください。
ビジネス・イベントでの活用
セミナー資料:コピー用紙ではなく、製本されたテキストを配布してブランディング。
同人誌即売会:コミケや文学フリマで、30部〜50部くらいから販売をスタートする。
出版前の試作品(ゲラ)
本格的な出版の前に、仕上がりを確認するために1冊作るケースです。
紙で読むと誤字脱字も見つけやすく、本の厚みを実感することで意欲も湧きます。
印刷クオリティの進化
「少部数だと安っぽいのでは?」という心配は無用です。
最新のオンデマンド印刷機は、プロの目でもオフセット印刷と見分けがつかないほど高品質です。
写真やイラストの再現性も高く、カバーや帯をつけることも可能です。
「売り物みたい!」と驚かれること間違いなしです。
小さく始めて大きく育てる「ステップアップ戦略」
いきなり大量に刷るのではなく、少部数から始めて徐々にファンを増やすのが賢いやり方です。
- まずは1冊作る:家族や友人に読んでもらい、感想をもらって内容を修正する。
- PODで全国販売:MyISBN などを使って、在庫を持たずにAmazonや楽天ブックスで販売する。
- 電子書籍も活用:価格を安くできる電子書籍で、より多くの人に届ける。Puboo(パブー)なら電子書籍もPODも簡単に出版できます。
- 実績を作って商業出版へ:「これだけ売れた」という実績ができれば、商業出版への道も開けます。
まとめ
「本を出す」のに、大金も大量の在庫も必要ありません。
必要なのは、「形にしたい」というあなたの想いだけ。
まずは1冊、自分のために作ってみてください。その小さな1冊が、あなたの世界を大きく広げてくれるかもしれません。
